1980年代まで、アジアを圧倒的な存在感でリードしてきた日本経済。「日本一極」の20世紀、アジア最初の先進国となった日本の技術や産業がアジアに伝播し、「雁行形態型発展モデル」が進行。NIEsが躍進、中国が計画経済の挫折を経て「南巡講話」等で発展への本格的スタートを切る。そして90年代後半のアジア通貨危機の苦難を越えた21世紀のアジアは大きく変貌した。日本経済の地盤沈下がいわれるなか、どう活路を見出すのか。そのためには、そのアジア経済の地殻変動をまず正確に把えることが不可欠だ。副題にある「躍進のダイナミズムと日本の活路」を示す。
アジア経済のダイナミズム。その中心軸は、国際的な生産分業体制、グローバル・バリューチェーンの展開だ。安い労働力を求めて工場を移すという時代を越えて、今やほとんどの工業製品はグローバル・バリューチェーンのなかで作られ、その展開は特にアジアで顕著となっている。競争力のカギは、他国の企業といかに効率的な生産ネットワークを築くことができるかだ。中所得国の台頭はめざましく、アジア経済の多極化が眼前にある。もう一つの軸は、「ものづくりのあり方が、これまでの日本企業が得意としてきた『擦り合わせ(インテグラル)型』から、アジアの新興企業が新たに参入しやすい『組み合わせ(モジュラー)型』へとシフトしたこと」だ。この「グローバル・バリューチェーンの時代」「モジュラー化による地殻変動」には、ICTの加速度的進展が拍車をかける。そして国境を越えての生産フローの分断・分散立地(フラグメンテーション)と工程ごとの集積(アグロメレーション)という二つの異なるダイナミズムの相互作用が進み、グローバル・バリューチェーンの展開を支える。
後藤さんは「日本の後退・没落」などと悲観するのではなく、日本をある局面では超える国・地域が出てきていること、その地殻変動を正確に把え、例えば「"選ぶ日本"から"選ばれる日本"」へ積極的に踏み込むこと、「アジアとともに未来を築こう」という。
27日、「トキワ荘」の復元施設「豊島区トキワ荘マンガミュージアム開館式典」が行われ参加しました。「トキワ荘」は豊島区南長崎にあり、「鉄腕アトム」などの手塚治虫、「ドラえもん」などの藤子・F・不二雄、「天才バカボン」などの赤塚不二夫、「サイボーグ009」などの石ノ森章太郎等々、日本を代表する漫画家が次々住んだ伝説のアパート。2階建てで、狭い4畳半で仕事も寝起きもする当時の姿が復元され、共同の炊事場やギシギシ音のする階段まで再現。1階には、解体時に手塚さんが「リボンの騎士」や「自画像」を描いた天井板、雑誌「漫画少年」の現物など、多くの重要なものが展示されています。
式典では、漫画家の里中満智子さん、住んでいた水野英子さん等から「今は日本のマンガアニメは世界に誇るものとなったが、当時は、子どもには愛されても漫画は教育に悪い、頭が悪くなるなどと酷評されていた」「漫画家になるなどと言ったら正気を取り戻せと言われた」「ハッピーエンドが漫画と言われた時代が続いたが、日本では社会の不条理を突いて、どう生き抜くか、アンハッピーのように思われても負けないで生きる姿を描くような挑戦姿勢が、日本のマンガアニメ文化の変革をもたらし、評価されるようになった」など、感動的な話がありました。
コロナ禍のなか、どんな時代も、文化・芸術・スポーツは人間のものです。
ウィズコロナ、ポストコロナの世界。「言葉+身体接触」で信頼の世界をつくってきた人類。それが逆襲された。人間は"人と人の間"、社会的人間であったものが、遮断される。落合さんは「しかし今は、"人と人の間"にはインターネットがある。その意味では『人間=インターネット』と言ってもいい。インターネットは人間そのものだ。人間とインターネットは、区別がつかない。つまり、人間とコンピュータの区別のつかない時代に近づきつつある。だから『デジタルネイチャー』なのだ」「システム知能のもたらす悲観的なディストピアではなく、個々人の幸福感と目的意識を親和させ、対話可能になった自然の形だ」「今までと"自然"のあり方が根本的に違う。コンピュータやインターネットなどのデジタル情報があふれ、人工物と自然物が垣根なく存在する環境が、人間にとっての『新しい自然、デジタルネイチャー』の世界だ」という。
そこで「人間のやるべき仕事とは何か」――。当然、人材の価値が変化していく。これまでホワイトカラーがやってきた仕事のほとんどは、システムが代行するになる。求められるのは、機械では代替されにくく創造的な専門性を持つ知的労働者(クリエイティブ・クラス)だ。むろん「機械の下請け」のような労働も、けっして不幸ではなく、人間でなければできない、人間がやる方がいいという部分もある。しかし、「デジタルネイチャー」「AI・ロボットとともに働く働き方5.0」の時代は、「言語化する能力」「論理力」「思考体力」「世界70億人を相手にすること(ニッチで小さなビジネスモデルでも70億人を相手にするならば成立する)」「経済感覚」「世界は人間が回しているという意識」「物事を回しているキーマンの考え方や見方に影響を与える、その判断力と説得力あるロジック」「何よりも専門性」が人材の価値だ。「システムに得意なことと、人間に得意なことの違いを考えよう。システムの効率化の中に取り込まれないために持つべきなのは何か。それはモチベーションだ。システムにはこれをやりたいという動機がない。モチベーションを持ってコンピュータをツールとして使う"魔法をかける人"になれるか、"魔法をかけられる人"のままになるのか」「クリエイティブ・クラスになるためには、コンピュータの使い方に習熟することではなく、自分が何を解決するか、プラットホームの外側に出る方法を考え抜くことが大切だ。その思考体力を持つことだ。自分の問題、人生の問いについて、一点を考え抜いて深めていくことだ」と徹底して語る。
「世界に変化を生み出すような執念を持った人に共通する性質を、私は『独善的な利他性』だと思っている」「いまできる人類の最高到達点に足跡を残す」ともいう。「これからの世界をつくる仲間たちへ」が副題。
26日、地元北区において、東京都議会議員補欠選挙が始まり、自民党公認、公明党推薦のやまだ加奈子候補の出陣式に駆けつけました。これには自由民主党から西村康稔経済再生担当大臣、鴨下一郎東京都連会長、高木けい衆院議員、公明党からは岡本三成衆院議員、大松あきら都議会議員をはじめとして、自由民主党の国会議員、地元北区の自公両党の区議会議員も駆けつけました。
やまだ加奈子候補は北区生まれ北区育ちで、北区議会議員として13年間(4期)務め、区議会議長も経験。地域の皆様に愛され、仕事をしてきました。子育てをしながら、学校の役員等も率先して行ってきた明るく行動的な人です。
私は北区王子で行われた出陣式で「大変なコロナ禍――。家計支援、企業・事業主支援、医療体制の整備、資金繰り対策など、今やるべき課題は山積している。即戦力、現場のわかる経験豊富な議員が大切だ」と、やまだ加奈子候補への支援を訴えました。