小長啓一の「フロンティアに挑戦」.jpg通商産業省(現 経済産業省)で、大臣官房長、産業政策局長、事務次官を歴任し、アラビア石油・会長を務め、現在も活躍する小長啓一氏。「変化の時代をどう生き抜くか」「新しい時代の新しい産業政策とは何か」を、小長氏の時代の変化に挑み続けた人生・生き方を通して語る。入省が1953年、次官を退任するのが1986年、アラビア石油時代には湾岸戦争が勃発、身の危険があるなか、ペルシャ湾カフジ油田に赴き、サウジ政府とも交渉、現地で働く社員たちを無事帰還させた。その人格を「微風和暖」と村田氏はいうが、時代はまさに「疾風怒濤」の激動であった。

1960年代の高度成長期、70年代のニクソン・ショックや中東戦争・石油ショック、そして80年代へなだれ込む日米貿易摩擦、プラザ合意。日本の貿易・産業の攻防は日本そのものの興亡であった。昔話ではない。その激動にリーダーたちはどう挑んだかという姿勢が活写され、現在の我々に問いかけ、共鳴盤を激しく打つ。田中角栄通産大臣、総理大臣の秘書官。そして共戦ともいえる官僚、経済人、政治家との真摯な付き合いは生々しい。

「リーダーには人間力、構想力、決断力、実行力などの資質が求められる。田中はこうしたリーダーの資質を十二分に発揮していった」「田中は努力、努力、努力の人、気配りの人でしたね」「与えられた職務に誠心誠意取り組んでもらいたい。至誠天に通じる(玉置事務次官の訓示)」「シンプルなことが一番美しい。一番難しい。・・・・・・感動というものはお前自身のなかにあるものではない。その日、その時、お前と客席との間に起こったものを感動という(森繁久彌との対談)、挑戦し続ける人の姿は感動的で美しい」「イノベーション(技術革新)が新しい需要を生み出す」「内外の知恵を活用して日本の新しい針路を」「通産官僚にとって欠かせない資質は、企画構想力、交渉力、実行力の三つだ」「徳川夢声に『中小商工業問題といわれているが、口がもつれて言えない』といわれて豊田次官が『中小企業』にした」「小長の『梅型人生』のすすめ」「76歳で弁護士登録」・・・・・・。まさに「フロンティアに挑戦」の人生。


持続給付金の申請サポート会場が各市区町村で設置されています。オンラインの申請のために当初から「パソコンに不慣れで、申請ができない」等の声を受け、公明党として、一日も早く申請できるように、全国にサポート会場を設置するように要望をしてきました。

私の地元では、豊島区で5月28日、北区で5月29日、板橋区で5月31日に設置されました。そして、足立区でも6月20日に設置される運びとなりました。全国各地でも5月12日から順次、申請サポート会場が設置されており、申請する事業者の大きな力となっています。

この持続化給付金は、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けた事業者を支援するため、収入が半減した中堅・中小企業に最大200万円、個人事業主に最大100万円を支援するもの。経済産業省によると、6月11日の時点で約149万件に支給済み。全体の申請件数は199万件を超え、給付率は75%となっています。また同給付金は、20年度第2次補正予算で、創業直後の事業者や、収入を雑所得や給与所得として申告してきたフリーランスも対象に加えました。

とにかくスピードが大事。さらなる支援に全力をあげます。

全国のサポート会場は、下記のホームページで確認できます。
https://www.jizokuka-kyufu.jp/


512XDHhSEmL__SX348_BO1,204,203,200_.jpg少年たちを主人公にした短編集。「逆ソクラテス」「スロウではない」「非オプティマス」「アンスポーツマンライク」「逆ワシントン」の5編。スポーツ、いじめ、家庭に秘められた親と子の情愛、コーチや教師や親の至高の一言。いずれも印象的な逆転のドラマが描かれる。人間の心理の本質を突いているだけに実に面白い。爽やかでスカッとする。心に沁み入る。

この社会、とくに親や教師や特別に何でもできる"優秀"といわれる傲慢な生徒に対して、普通の少年仲間は弱者だ。「決めつけ」「先入観」「レッテル貼り」で身動きがとれず、固定化され、少年たちに重くのしかかる。いつも「だめな奴」「褒められず」に委縮する。ソクラテスは自分は何も知らないことを知っているという「無知の知」だが、少年たちに何でも知っているという「逆ソクラテス」の教師たちがのしかかる。5つの短編はそれを引っくり返す逆転劇が、それもじつに人間心理を見透かし、逆手をとっての知恵の戦いによって演じられるのだ。

「敵は、先入観だ。先生の先入観を崩してやろうよ」「未来のおまえは笑っている。それは間違いない」「潤、大事なことを忘れている。親だって人間だ」「先生はみんなに、相手を見て態度を変えるような人になってほしくない。イメージで決めつけていると痛い目に遭う」「授業を邪魔するのが好きな奴、迷惑かけても平気な奴、そのイメージは定着しちゃうよ。口には出さなくても心の中では可哀想にとみんな思っているかもしれない」「バスケの世界では、残り一分を何というか知っているか? 永遠だよ、永遠」「わたしがいじめられたら、いじめてきた相手のことは絶対に忘れないからね・・・・・・自分が誰かをいじめたらほかのみんなが覚えているぞ」・・・・・・。とてもいい小説。


12日、2020年度第二次補正予算が成立しました。国費31.9兆円、事業規模117兆円という大規模なもので、新型コロナウィルス感染症対策のためのものです。雇用調整助成金の拡充(4500億円)、資金繰り対応の強化(11.6兆円)、家賃支援給付金の創設(2兆円)、医療提供体制等の強化(2.9兆円)、新型コロナウィルス対応地方創生臨時給付金の拡充(2兆円)、持続化給付金の対応強化(1.9兆円)、さらに文化芸術活動の緊急総合支援パッケージ(560億円)、農林漁業者の経営継続補助金の創設(200億円)、学校教育のICT環境整備や感染症対策、教員・学習指導員等の追加措置など(1240億円)......。全面的な支援の体制です。

なかでも、「資金繰り対応の強化」は11.6兆円で事業規模は67兆円になります。中小・小規模事業者向け融資が8.8兆円、中堅・大企業向けの融資が4500億円、さらに資本性資金の活用に2.3兆円が使われます。中堅・大企業の事業継続に、この資本性劣後ローンを供給することは大きな力になると思います。推進しました。


41ZeODWsagL__SX305_BO1,204,203,200_.jpg「大人の男」がぐいぐいと、小気味よく、真っすぐに迫ってくる。「本当の自分と出会うことを、幸せと呼ぶ」――。自分と出会い、「ひとりで生きる」ときに、「人は一人では生きていけない。"依るべきもの"が見えてくる」ということだろう。

「出会い」がとても鮮烈で持続して深い。「この社会で生きて行くには、他人の十倍、いや百倍働け! 35歳までは土、日曜、祝日はないと思って働いて、ようやく人と並ぶんだぞ。30人足らずの会社の誰よりも働いていた。お洒落で、海が好きで、出張に同行すると駅弁を美味しそうに食べていた(〈もしあの出逢いがなかったら〉 島崎保彦さん)」「威勢を張るようなところが微塵もなく、それでいて、仕事にかかると見事なまでに演出家、脚本家が全力でかかるようになってしまう能力を持っていた。・・・・・・三浦寛二は最後まで、"男の中の男だった"からだ(〈言いだせなかった〉)」「本田(靖春)ほど編集者に愛された物書きは珍しい。・・・・・・若者よ。『拗ね者たらん』を読みなさい。そうすれば、君も少し大人の男に近づくだろう」・・・・・・。そして飼っている犬にも、常宿のホテルの部屋に現れる小さなクモにも、観察眼に情がある。

「大人の男」「大人の流儀」シリーズの第9弾。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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