戦後70年の節目にあたり今年に出した安倍政権の「70年談話」。1868年の明治維新から70年といえば1938年、日中戦争が始まる翌年。そして1945年から70年だ。この談話に向けて設けられたのが有識者による21世紀構想懇談会(20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会)だ。西室泰三座長、北岡伸一座長代理をはじめ、学者、言論界、ビジネス界など幅広い分野と様々な世代より構成された。本書はその議論の全貌であり、すでに会議ごとに公表されたものだが、一冊にまとめられたものを通読すると、歴史や国際政治が俯瞰され、大変示唆に富んだものとなっていることを感ずる。
諮問事項は「20世紀の世界と日本の歩みをどう考えるか」「その教訓を踏まえ、戦後日本の平和主義、経済発展、国際貢献をどう評価するか」「米国、豪州、欧州の国々、とくに中国、韓国等アジアの国々とどのような和解の道を歩んできたか」「21世紀のアジアと世界のビジョンをどう描き、貢献するか」「戦後70周年にあたって我が国が取るべき具体的施策はどのようなものか」の5つだ。
現在の日本の原型はほとんど1945年~1972年までの占領期の7年弱につくられたと思うが、広く明治維新からの140年間を俯瞰する作業は大きな意義をもっている。
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スポーツの秋――。10月10日~12日の3連休。幼稚園の運動会、北区民体育大会開会式、ナショナルトレーニングセンターでのスポーツ祭りなどが盛大に行われました。また北区の花火大会、足立区民まつり等も行われました。
12日の体育の日は、青空も広がり、2020年東京オリンピック・パラリンピックまで5年ということもあり、大変盛り上がりました。ナショナルトレーニングセンターは、日頃はトップアスリートが専門的に訓練する所ですが、この日は一般の方々との交流デー。初代スポーツ庁長官となった鈴木大地氏や各種目のオリンピック選手も参加。また地元からも屋台を出しており、いい交流ができました。今回のラグビーワールドカップ2015での日本の大活躍を見ても、スポーツは本人のみならず、多くの人に勇気と希望を与えます。スポーツ、文化・芸術は大事です。
慶應志木高校ライブ授業とあり、橋本先生の漢文授業が本書だ。こんな授業があれば、誰もが受けたいと思うだろう。私の高校時代の教師はけっこう個性的でほとんどアダ名で呼ばれていた。傾倒した先生の授業は本当につまらなかったが、放課後の人生論、人生観が面白かった。だから正直、大学受験の妨げとなった。
本書は「四書五経と朱子学について簡単に学ぼう」「論語は本当に完全無欠なのか、疑ってみよう」をはじめ、「詩経」「老子の世界観」「正史『三国志』」などが自由に語られ面白い。知識を得るというより、何を言わんとしているかを全的に把握することの重要性、歴史と物語の違い、考える力を養うことの大切さ等が示される。思考が前後左右に揺さぶられ、橋本先生の世界へどんどん引き込まれていく。
