20回目の「海の日」となった20日、世界の海事関係者が集まった「世界海の日パラレルイベント2015」が開催されました。これは、IMO(国際海事機関)の「世界海の日」の関連イベントとなる国際会議。今年は174の加盟国を代表し、初めて日本が開催国となり、国土交通省が会議を主催しました。
会議には、IMOの關水康司事務局長をはじめとする国連の海洋部門の幹部や、世界53カ国から各国大臣、大使などが参加。国内の関係者を含めると参加者は400名を超え、大規模な国際会議となりました。
私は開会式の冒頭、主催者として、「パナマ運河の拡張、北極海航路の利用、シェールガス革命など世界の海事産業を巡る環境は大きく変化している。こうしたなかで、なんと言っても重要なのは産業を支える人材の育成。今回の会議では海事分野における教育及び訓練をテーマに活発な議論が行われ、未来への方向性が示されることを期待する」と挨拶しました。そして、昼食会、夜には歓迎レセプションを盛大に開催、各国の方々と懇談をしました。
その間、カンボジアのトラム・イウテック公共事業・運輸大臣、モロッコのモハメド・ナジブ・ブリフ運輸特命大臣とも連続して会談。イウテック大臣とは昨年8月以来、2度目の会談。道路などのインフラ整備、自動車検査登録制度の構築などの協力について、じっくりと打ち合わせをしました。また、ブリフ大臣とは、インフラ分野や海事・港湾分野での人材育成などでの協力強化で一致しました。
人口減少、地方消滅、一極集中による東京崩壊(老化)――これは最重要の問題であり、因果関係が複雑に絡み合っている。あらゆる分野にわたって、少子高齢化や人口減少に対応し、見直していかない限り、日本には歪みが噴出し、衰退への道をたどることになる。ラストチャンスだが、今なら間に合う。「東京一極集中で成り立ってきた20世紀型成功モデルをひとまず否定し、東京一極集中ではない社会がどういうものかを考える」「人口減少を前提とした大胆な国家のつくり替えをする」「東京一極集中の危険性と限界を理解・再認識し、東京をどうするかを考える」ことだ。
そこで「地方と東京を元気にする8つの提言」がされる。「東京との"距離"が武器」「世界的ローカル・ブランドの創出」「世界オンリーワンの街づくり」「都会にはない暮らしやすさの発信」「県内二地域居住で"にぎわい"維持」「発想の大転換"スーパー広域合併"」「アクティブシニアが活躍"CCRC"構想」「第三子以降に多額の現金給付」――。
対談によって展開される発言の1つ1つを、考え考え読んだ。考えることを促す書だ。
7月17・18日、新潟県の佐渡島に行き、甲斐元也佐渡市長をはじめ島の関係者と島内の視察、要請・意見交換を行いました。
佐渡は本当にすばらしい島、美しい島です。ここでしか見られないトキ(現在196羽が野生で生息。私も見ることができました)、トキを育む水田や山の緑豊かな自然、佐渡金銀山(江戸時代は金の産出量が世界一)などの歴史・文化、おいしい農産物・水産物やお酒など、佐渡ならではの魅力にあふれています。島を訪れるクルーズ船や外国人旅行客も増えています。
市長からは、「世界農業遺産にもなった佐渡のお米は日本一おいしい」「北陸・上越の二つの新幹線を使った広域観光周遊ルート(直江津港と小木港、新潟港と両津港)も可能だ」「世界遺産や世界ジオパークの登録をめざしたい」――観光をさらに前進させる意欲的な発言が続きました。観光の大きなポテンシャルを実感しました。
さらに離島振興も重要です。市長からの要請では、①国境離島としての定住支援、②観光客増加のため空港の2000m化や運航支援・補助、③災害時の避難のため港湾の耐震バース化や、クルーズ船が着岸できるバースの延長、など島の課題が示されました。それに対し私から一つ一つ方針を示しました。
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」において「蛤御門の変」で久坂玄瑞が死亡した(7月5日放映)。本書は久坂玄瑞を中心として、風倉平九郎、高杉晋作、そして桂小五郎、吉田栄太郎、伊藤俊輔らを「桜田門外の変」「航海遠略策(長井雅楽起草)」「寺田屋事件」「奇兵隊」「蛤御門の変」の5部で描く。
幕末を吉田松陰門下の若者がいかに、師の魂を抱きしめ、尊王攘夷を掲げて走ったか。幕府、朝廷、各藩がいかなる思惑で動いたか。頭に血がのぼったかのような激情と思想。そのなかで久坂玄瑞は確かに「風の如く」去り、「激情のなかにも風の如く冷静に」「風の如くもの悲しく」「風の如く同志にやさしく、さわやかに」散った若者だったのだろう。英傑とは対極にある俊英・久坂玄瑞を感じた。