9月3日に発足した第2次安倍改造内閣で、引き続き国土交通大臣、水循環政策担当大臣を拝命しました。
安倍内閣の掲げる重要課題は、引き続き、「景気・経済の再生」、「被災地の復興加速」、「防災・減災をはじめとする危機管理」の3本柱。さらに、魅力あふれる元気で豊かな「地方の創生」もこの秋からの重要課題になります。国土交通省はこれらの課題の全てに重要な役割を担うため、実現に向けてしっかり取り組んでいきます。
総理官邸での初閣議、記念撮影の後、記者会見で私が強調したのは、まず第一に被災地の復興を加速化すること。三陸鉄道の全線開通や常磐道開通の報に多くの方が喜んだことを私自身、現場で感じてきただけに、「復興の実感」に全力を上げます。そして「防災・減災、老朽化対策、メンテナンス、耐震化」にさらに重点を置いて取り組んでいきます。巨大地震が切迫し、全国的に雨の降り方がこれまでと変わってきている中で、命を守るための取り組みを進めます。気象の変化、集中化・局地化・激甚化というステージの変化を直視し、「人命を守り抜く」ため真正面から取り組みます。
さらに、長期的視点を常に考えて進むことです。急激な人口減少、少子高齢化という問題に対し、7月に国交省でとりまとめた「国土のグランドデザイン2050」を具体化しながら、地方創生という新たなテーマにも力を入れます。
国交省は、インフラ、防災、交通、観光庁、海上保安庁、気象庁、水循環と幅広い分野を管轄しています。総合力を発揮できるよう頑張ります。
安倍総理はこの内閣を「実行実現内閣」にすると表明。私は国民生活の安全・安心と経済再生の実現に向けて、引き続き全力で取り組む決意です。
1日、インドのモディ首相と会談しました。インドは人口12億を擁する大国。政治的にも経済的にも大変重要な親日国です。
今回の安倍首相とモディ首相との首脳会談でも、インフラ整備が極めて重要な柱となっています。この日の会談では、私がインフラ、交通、観光、防災、海上保安などを担当するだけに、インフラ整備での協力関係の強化を目指してのものとなりました。モディ首相からは、高速鉄道、地下鉄や貨物鉄道の整備、道路ネットワークの整備、港湾整備や沿岸地域から内陸部へのアクセスの改善、国際空港の整備などに強い意欲が示され、日本のさらなる協力を求められました。
また、観光の双方向の交流拡大についても、突っ込んだ議論を行い、連携を強化していくことで一致しました。そのほか、海上保安分野や防災分野の連携についても、意見交換を行いました。
2国間の関係強化に向け、今後につながる意義のある会談となりました。
1948年(昭和23年)発刊されたヘレン・ミアーズ(東洋学研究、ミシガン大学等で日本社会について講義、戦後日本の労働基本法の作成に携わる)の著作。しかし日本ではGHQから翻訳が禁じられた。
あの昭和の戦争――「世界で最も凶暴で貪欲で猛々しい侵略的、拡張的な戦闘的民族という誇張された日本民族像がつくりあげられた」。しかしそれは1853年ペリー来航以来の近代日本であり、それ以前の日本はそうではなかった。日本人は欧米を先生として学んだ(それも真面目に)のであり、やがて日清戦争、日英同盟、日露戦争を経て、小「大国」になり、ついに新たな「略奪的西洋列強」になった。「最初の教育で日本は、人道主義、機会均等、人種の平等なるものは、国際法のルール同様、法的擬制にすぎないことに気付いたのだ。・・・・・・国際関係のルールとは、実は暴力と貪欲を合法化したようなものだ。基本原則の中で大国がきちんと守っているのは唯一、各国の政策立案グループが設定した"国益"だけではないか。日本はそれをしっかり実践していく」とまでいう。
テーマは「昭和の戦争とは何であったか」「あまりにもみじめで悲惨な日本人兵士と日本人」とともに、「日本が西洋列強から何を学んだか」であり、「日本人論」でもある。そして「欧米列強の思惑と戦争に突き進んだ日本」の構造的、心理的分析だ。
歴史観は風化のなかで固定化しがちだ。しかし、その時の生々しい生きざまを常に蘇らせる作業と、視点の高さ、包括性が不可欠だと思う。
9月1日、防災の日。7時10分にM7.3の首都直下地震が発生したという想定で、首相官邸に総理以下全閣僚が参集して緊急対策本部会議の訓練を行いました。その後9時10分より、国交省の防災センターで全局長が集まる会議を開催。私から政府の訓練の状況を報告し、さらに今は訓練というより広島や礼文島で起こった災害の復旧が重要との観点から、第4回非常災害対策本部を行いました。広島の中国地方整備局と運輸局、北海道開発局とTV会議を行い、土砂撤去や生活再建に向けての取り組み、2次災害防止等について打ち合わせをしました。
昨日は朝9時から、防災・減災をテーマとしたNHKの日曜討論に出演。土砂災害防止法の改正やハード、ソフトの対策について専門家と議論しました。終了後直ちに地元に駆けつけ、滝野川、田端、王子、神谷などの町会連合会や町会の防災訓練に参加しました。例年よりさらに緊迫感のある工夫された訓練になっていました。
異常な豪雨災害が頻発する中、住民の命を守るために全力を挙げます。
29日、モロッコのラバハ設備・運輸・ロジスティクス大臣と会談しました。モロッコはアフリカとヨーロッパとの結節点に位置し、地勢的にも歴史的にも重要な国です。
モロッコでは、高速道路の延伸、大規模港湾の新設などインフラプロジェクトが目白押しです。会談では、アトラス山脈を横断するトンネルの建設など、高度な土木技術が必要なものも多く、技術やノウハウの提供、人材育成など日本の支援や協力に強い期待が示されました。
また、会談には、モロッコ企業連合・交通連盟会長など、民間関係者も参加。モロッコがアフリカ・ヨーロッパ進出のハブ(拠点)として最適であることを強くピーアールし、日本企業の進出や連携を強く求めました。
今後の2国間の連携・協力強化について、忌憚のない意見交換となり、重要な第一歩を踏み出すことができたと思います。