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12月1日、青空が広がり暖かな快晴。師走――。早朝より少年野球歓送迎試合や地域ではいっせいに「もちつき大会」などが行われました。

もちつき大会は盛り上がり、地域を一つにします。12月から2月上旬まで、各町会で行われますが、昨日も多くの方々と懇談をしました。

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日沿道 開通式典1130.jpg11月30日、秋田県へ行き、日本海沿岸東北自動車道(通称、日沿道)の大館北・小坂間(16.1㎞)の開通式に出席。さらに、開通に合わせて工場立地が急ピッチで進む工業団地を視察しました。

日沿道は、秋田県から山形県、新潟県に至る日本海沿岸の国土軸を形成する重要な道路。今回その北側の起点となる大館北・小坂間が開通し、これまで高速道路がなかった大館市が、東北の大動脈である東北自動車道に一気につながりました。大館市、小坂町は、秋田市、青森市、盛岡市のちょうど中間にあり、これからは北東北の中心として重要になります。

開通式で私は、「本格的に雪が降る前に開通の日を迎えることができて、地域の皆さんに大いに喜んでいただけると思います」と挨拶。地元の佐竹敬久知事、小畑元大館市長、細越満小坂町長から、喜びと感謝の挨拶が続きました。

この道路の開通による大館市の経済効果は絶大です。開通に合わせるように工場進出が進み、昨年は12社15工場が新たに立地。新規雇用も増え、高卒求人倍率は全国平均の2倍の多さです。これからもレアメタルのリサイクル産業や広域観光などで、地域にますます活気が出ることが期待されています。進出工場の一つ、医療機器メーカーのニプロ(株)の小林工場長からは、「高速道路を利用して、太平日沿道 開通式 1130.jpgのサムネイル画像洋側の港からも日本海側の港からも、全国、さらには世界に向けて輸送できるので利便性が高まる。命に関わる製品を安定的に供給できる」と説明がありました。

道路がつながりネットワークができることによる地域の皆さんの喜びを強く実感しました。


わたしが死について語るなら.JPG「日本人の心の底に流れる"無常観"」「日本には"無常"の風が吹いていた」――。生老病死、四苦八苦、諸行無常、日本人の自然観・無常観・人生観のなかから、"平等と個性の時代""ひとり恐怖の時代"を克服せよ。「ひとり」ですっと立って人生を歩きはじめよう、という。

北原白秋の詩「金魚」、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」「永訣の朝」、金子みすゞの「大漁」「海へ」「光る髪」、そして「源氏物語」「平家物語」など、改めてその境地を示してくれる。


高知 起工式1124.jpgのサムネイル画像  高知視察1124.jpgのサムネイル画像

「南海トラフ巨大地震の津波から命を守ろう」――。11月24日、高知県に行き、国が直轄で工事を行う海岸堤防の起工式(土佐市)に参加。続いて、日本で最も高い最大34mの津波が押し寄せると想定されている黒潮町に行き、対策を協議しました。

まず、海岸堤防の起工式。この事業は、土佐市の仁淀川河口から南国市に至る高知海岸で進めているもので、今回は新居工区約1.7㎞を着工しました。大きな特徴は、堤防の耐震化とともに液状化対策を施していることです。堤防が震度7の揺れで倒れたり、液状化で沈下してしまっては役に立ちません。このため、粘り強い堤防に強化することが不可欠です。起工式では、地元の尾崎正直知事や板原啓文土佐市長から、地域の安全性が高まることに期待と感謝の挨拶がありました。

そして黒潮町。昨年34mの津波想定が発表されたときは、「もう何をやってもムダ」と諦めの声が強かったそうです。しかし、大西勝也町長をはじめとする町の全職員約200人が、各地区を回って少人数で話し合いを実施。世帯ごとにどのように避難すればよいかというカルテを作成しています。その結果今では、「よし、防災・減災に取り組もう」と意識が前向きに変わったそうです。町長からは、「ソフト対策は続けていくが、高台の避難場所や海岸堤防などハード対策が緊急に必要」と要望を受け、高台を「命の山」として整備することなど今後の対策を協議しました。

その後、中山間地の集落活動センターに行き、地域の皆さんの活動を視察しました。

広範囲で甚大な被害が想定される南海トラフ巨大地震。ハード、ソフト両面での対策が各地で進むよう、しっかり取り組みます。

高知視察②1124.jpg  高知 視察 打ち合わせ1124.jpg 


たとえ明日世界が滅びようとも.jpgのサムネイル画像

「日本人のかつての"いつくしみ"の血は、"憎しみ"の血へと変質したのではないか。墓につばをかけるのか。それとも花を盛るのか」という「東京漂流」(昭和58年刊)以来、藤原さんの著作に接してきた。時代風景の思想家・哲人・写真家の藤原さんは常に「人間としての存在」を問いかけてきたと思う。本書はこの3年間ほどの短い著作をまとめたものだ。本当に短いコメントのようなものもあるが、そのブレない原点的視点、感受性は日常に溺れる現代人を突き、鋭い。

「人はみな孤独の中で死ぬのだ。死に捉えられた人間はみな孤独である。・・・・・・孤独死もまたさまざまな死という孤独の中の、ひとつの形なのだと思う。そして人は死ねばやがて腐乱する。世間では腐乱する前に焼くだけの話だ」「人は肩書なしには暮らせない。・・・・・・人は死した時、生涯寄り添ったその宿業は夢泡沫のように儚く消え去る」「言説を振りかざす人間に"体験"というものがすっぽり抜け落ちている。戦争のカケラほどの体験もなく、二次情報、三次情報の積木の上に自らの論理を構築しようとしているわけだ・・・・・・(従軍慰安婦問題)」「昨今、マルかバツかという二者択一的な気分が普通の人の中にも横行し、中庸というものが失われつつある」「私たちの感覚体はメディアの過当競争、過剰表現によって昨今非常に鈍感になっており、大きな声、おおげさな身振りにしか反応しなくなっている傾向がある」――。

「たとえ明日世界が滅びようと私は今日林檎の木を植える」が本書のタイトルだ。日本はいまだ経済成長を至上目的とする高度成長期の記憶に囚われ、命に対する想像力が抜け落ち、無表情で能面のような"仕事人間"が大量に生産され、原発にも放射能にも反応がない。ヨーロッパ各国が経済と人間の融合に向かった"成熟"が日本にはない。藤原さんは「ゆっくり歩く者は遠くに行ける」という言葉を銘記し、はやる気持ちの中で自壊することもなく、自らの土壌に小さな林檎の木を植えるよう、と結ぶ。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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