ウィルチェック氏は最先端の理論物理学者で2004年にノーベル物理学賞を受賞している。
ひと昔前まで、物質を構成する最小単位は「原子」と考えられてきたが、原子ももっとバラバラにすることができるとわかり、「素粒子」が発見された。
問題はその素粒子のありようだ。素粒子は二つの性質をもち、粒(つぶ)であると同時に波であるという。物質は物質であると同時に波長(光)でもあるということらしい。
副題に「創業への極意を探る」とあり、創業者が語る成功の5つの条件が述べられている。これほどの経済の激震のなかで倒産も吸収合併もされないで、逆に大
きく伸びている7社(AOKIホールディングス、ニトリ、ファンケル、カプコン、スターツコーポレーション、ドトールコーヒー、富士ソフト)が紹介されて
いる。
いずれの会社もしっかりした理念、コンセプトがあり、常に勇気をもって前に進めている。似鳥さん、鳥羽さんなど7人はいずれもそれぞれすごい。
グローバリゼーションのなかで、21世紀の世界の安全保障をどう考えるか。ブレア政権の外交戦略、EUの安全保障戦略の基盤となる「新リベラル帝国主義」
を提唱したロバート・クーパーは、3つのカテゴリーに分類して考える。国家としての発展度・成熟度からいって「プレ近代(国家以前のカオス)」「近代(国
民国家)」そして「ポスト近代」だ。そしてEUが常に念頭にあると思うが、「近代」に属する国民国家群が、国境線を絶対視して内政と外交を峻別する「近
代」を脱却してポスト近代的関係を構築することだという。
最近読まれているという。昨年までの数年間、こういう題名の本は「公共事業悪玉論」の大合唱にかき消され、全く見向きもされなかった。「ムダな公共事業は
削る。必要な公共事業はやる」「不況期であれば必要な公共事業を前倒ししてでもやる」「国土のグランドデザインを21世紀型に描き、空港・港湾・道路の
ネットワーク、更に新しい時代の街づくりに努める」――そうしたことは当たり前の責務でもある。治山・治水・利水・耐震もだ。藤井さんは、公共事業に関わ
る誤った風潮を論破している。
藤井さんは京大土木の教授だが、技術屋にとどまらず意欲的だ。