野球への愛と嘆きに満ちあふれている。「本物の野球について今一度考えてみよう」「次世代に『正しい野球』を伝えてほしい」「投げて、打つだけの大味な野球にするな。野球は頭8分、気力1分、体力1分だ」「ブレイザー(ドン・ブラッシングゲーム)にメジャーの基本に徹する、考える野球を教わり、共鳴した」「目立ちたがりのパフォーマンスになるな」「さすがプロとうならせるような試合をもっともっと」「野球は楽しい。野球はつらい。野球は面白い。野球は悔しい。野球こそがわが人生。野村-野球=0だ」「ブレイザーのようにいつまでも野球について語り合える人間はいるだろうか。・・・・・・それぞれの"野球哲学"をそれぞれが持っているだろうか」「若い選手諸君、スマホばかり見ていないで、本を読もう。自分の言葉を持とう。野球のプレーについて自分の言葉でメモを取ろう。野球について考えよう」「ラクばかりしているとそこ止まりの選手になる」とボヤキどころか、ストレート球を投げ込む。
これは野球だけではない。軽くて浮遊し、悩み抜けない、本物になれない社会全体への本質的直言だ。勝負の世界に生きた野村さんだけにその「リーダー論」「組織論」「人間教育論」「人生論」、そして「人間学」「社会学」は、全てに通じる。「組織はリーダーの力量以上には伸びない」――。監督に求められる資質や器。「人望」「尊敬でき、信頼に足る、度量の大きな人物」「貫禄と威厳のある人物」「信頼を得るには説得力、自分の考えを言葉で表現できる『言葉力』。この力を養うには本を読むこと」「決断力。監督に迷いがあると選手のプレーや士気に影響する」――。全く同感、そう思う。
「きつい、汚い、危険の3Kと言われる職場を新3Kの職場(給料がいい、休暇がある、希望がある)に」――。私は建設現場の技能者、職人さんの待遇改善に努力してきましたが、14日、国土交通省は公共工事の予定価格算出に用いる「公共工事設計労務単価」を全国全職種の平均で2.5%引き上げ、2万214円に改定すると発表しました。3月1日以降に契約する工事に適用されます。労務単価の上昇は8年連続。建設労働者の1日当たりの基準賃金である設計労務単価は、これで1997年度の公表開始以降で最高となります。
私が国土交通大臣時代、それまでずっと下がってきていた設計労務単価を3度にわたり大幅に引き上げたことから、この好循環が始まったものです。現場の技能者、職人さんにいきわたるようにさらに力を入れていきます。
担当医から自分の人生に残された時間のあまりないことを告げられた海野雫。育てられた父とも別れ、一人暮らしの33歳の女性だ。残された日々を瀬戸内海の島のホスピスで過ごすことを決める。「ライオンの家」と名付けたこのホスピスには、代表のマドンナ、食事担当の狩野姉妹、入所者の粟鳥洲やシスターと呼ばれる女性、おいしいコーヒーを淹れてくれるマスターといわれる男性、有名な人気作詞家だった"先生"、可愛らしい少女・百ちゃん等がいた。雫は最愛の犬・六花やワイン作りに頑張る島の若者・田陽地らと交流し新たな生活が始まった。
単調な「食べる」「寝る」の日々のリズム。しかし、朝の工夫のこらされたお粥や昼のバイキング、夜は一人ひとりにお膳が出され、食べ物のおいしさに開眼したり、穏やかな瀬戸内の海や人の真心ひとつひとつに驚き、彩りを感じる。「生きていてよかった」と生を味わう日々は濃密で新鮮、感動的なものとなった。毎週日曜日には、入居者が人生でもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があり、「おやつ」へのそれぞれの思いが語られる。
「おいしい」「かわいい」「うれしい」「光がまぶしい」「眺めがすばらしい」「今、すごく幸せ」・・・・・・。ひとつひとつの濃度が増していく。怒りが支配していたこれまでの自分たち。下手にあがくことをやめて素直になり、癒やされるように変わっていく。「百獣の王ライオンは敵に襲われる心配がない。他人に気を遣ったり、無理をすることなく、安心して食べたり、寝たりすればいい」――。「なるようにしかならない。百ちゃんの人生も、私の人生も。そのことをたびたび体全体で受け入れて命が尽きるその瞬間まで精一杯生きることが、人生を全うするということなのだろう。まさに百ちゃんは、百ちゃんに与えられた短いけれど濃い人生を全うした」といいつつ、更に「私はまだライオンになんかなりたくない。生きたいよ。もっともっと長生きしたいよ。・・・・・・生きたい、まだ死にたくない、という気持ちを素直に認めてあげたら、心が軽くなった。それは自分でも予想していなかった自分自身の変化だった」「なんて味わい深い人生だったのだろう」「感謝の気持ちが、私の中で春の嵐のように吹き荒れていた」と語る。
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時は幕末。参勤交代をはじめとする支出、飢饉や災害もあり、大名といえども財政は火の車の藩が多かった。越後丹生山三万石も260年の間に積もり積もった借金総額がなんと25万両、支払利息だけで年間3万両、そして歳入はせいぜい1万両という惨憺たる有様であった。そこで隠居した父が企てたのが前代未聞の大名倒産。返すべき金をビタ一文返さず、悪評があろうと放置し、業を煮やした幕府が「領知経営不行届に付き改易」の沙汰を下すようにもっていく。責任は当主にとってもらい自害というわけだ。引きずり出されたのが、縁の薄い4男の松平和泉守信房(小四郎)。糞がつく真面目な男で算え21歳。計画倒産で逃げ切ろうとする先代、倒産を阻止しようと涙ぐましい努力をしていく若殿が対決する。
必死で健気な若殿に、家臣や民や商人たちの中から味方が現われ、貧乏神を退けて七福神まで手助けをする。諸天善神が舞う。諸天善神は人であり、真剣なところに引き寄せられることが、絶妙のタッチで描かれる。小四郎育ての親で鮭の養殖に力を注ぐ間垣作兵衛、老中・板倉周防守、大番頭の小池越中守をはじめ、登場人物はいずれもキャラが立ち魅力的だ。
