ゴヤの「我が子を喰らうサトゥルヌス」から最後の「俺はまだ学ぶぞ」、ミレーの絶筆「鳥の巣狩り」、ティツィアーノの絶筆「ピエタ」など、すさまじい気迫の絵画もあれば、色彩の艶は褪せ、無味乾燥の教科書のごときボッティチェリの「誹謗」、魂が抜け落ちたダヴィッドの「ヴィーナスに武器を解かれた軍神マルス」などの晩年の絵画もある。ボッティチェリ、ラファエロ、ブリューゲル、グレコ、ルーベンスからフェルメール、ゴッホに至るまでの15人の画家の「絶筆」に迫り、生きざまを剔り出す。「畢竟、芸術作品は、産み出した本人を語るものだから」と中野さんはいう。
「明治時代に西洋文化を積極的に学び始めた日本は、ちょうどそのころ大人気を博していた印象派作品を、絵画の手本と思ってしまった節がある。・・・・・・それは長い絵画史におけるほんの最近の潮流にすぎない。西欧絵画はまず神とともにあり、王侯の嗜好とともにあり、時代ごとの民衆の生活とともにあった」・・・・・・。中野京子さんの著作にはいつも引き込まれる。
宮本輝・吉本ばななの対談。実にいい対談となっている。「ばななさんの小説には、下卑た人間、嫌なやつってあんまり出ていないんです」「文学というのは、自分の小さな庭で丹精して育てた花を、一輪、一輪、道行く人に差し上げる仕事なのではないか――。現実世界は、理不尽で大変なことばかりだからこそ、せめて小説の世界では、心根のきれいな人々を書きたいと。書き手の心構えとして、その点は、ばななさんとも通底するんじゃないですか」ということから対談が始まっている。
誰もが実は直面している日常の生老病死。生きて死んでいくことをどう捉えるか、そのなかでの幸福をどう捉えるか。有無の二の語も及ばず、断常の二見を越える世界を如実知見する生命力――そんな語らいが続く。宮本輝の最新作「田園発 港行き自転車」で私は、「縁の世界」と「肯定の世界」を感じたが、「小説の世界では、心根のきれいな人々を書きたい」(宮本輝)、「輝先生の小説を読むと、気持ちが大らかに、優しくなるのかもしれません。人生を肯定したくなるんですね」(吉本ばなな)という言葉で、対談は結ばれている。
今年は参院選が焦点ですが、統一外の地方選挙が毎週のように行われています。
埼玉県新座市議選(定数26)が7日に告示され、公明党から7候補が出馬。勝利めざし、懸命の選挙戦が始まりました。
寒風をついての選挙戦ですが、多くの方々から声援をいただき、感謝です。
私は告示日のこの日、新座市議選への応援にかけつけ、志木駅南口などで各候補の応援演説を行いました。「政治は結果。現場の声を徹底して聞き、困っている人を助けるのが公明党だ」「公明党がいるから安心だ!とよくいわれるが、国政においても連立政権のブレーキ、アクセル役を的確に努めたい」と訴えました。
地元の北区、足立区では、餅つきや餃子パーティなど多くの行事に参加、懇談しました。
日本初の木造5階建て。しかも延べ床面積9,789㎡というこれまた特別養護老人ホームとしては日本最大の施設を建築中――。
2月5日、東京都足立区花畑に建築中の先駆的な建物を、樋口尚也衆院議員(党国交部会長)、中川康洋衆院議員、佐藤英道衆院議員、近藤やよい足立区長、中山信行都議会議員、長井まさのり足立区議会議員らとともに視察しました。
木造建築の推進に私自身力を入れてきており、国交省として一昨年も木造3階建ての学校を建築できるように法改正をしたり、つくばの国土技術政策総合研究所で耐火試験等を行ってきましたが、ついに5階建ての大きな建築ができあがることになります。画期的で、うれしいことです。今日視察したこの建物は、耐震、耐火、強度など全てがクリアされており、1階がRCでその上4階が木造となっています(木造は現在は4階建て迄となっている)。
老人施設として、木のぬくもりがあり、また床の衝撃が和らいだり、断熱性も優れており、心地よく大変喜ばれると思います。楽しみです。
CLT(直交集成板)が具体化すると更に高層が可能となります。2020年東京オリンピック・パラリンピックめざして木を使うことの気運が高まっており、今回のこの木造5階建てが、より大きなきっかけになると思います。
毎日新聞紙上で、休刊日以外は休みなく掲載された「仲畑流万能川柳」のなかから選び抜いた秀作1365句。じつに4年半、248万句から厳選されたものだ。
「肉眼じゃわからないけど痩せました」「ぐれてやる即言いかえすぼけてやる」「お掃除の人が来るから片付けよ」「きれのあるビール飲んでもきれ悪し」「死んだ気でやれば死ぬかも知れぬ齢」「夫婦してのどまで出てる名を探し」「クラス会秀才こないなぜだろう」「酔うと出る昔の栄光いまの愚痴」「寝ちゃ駄目よ1泊5万なんだから」「ストレスをくれるストレスないお方」「『話せると面倒ですよ』獣医言う」「にこやかに別れたけれど誰だっけ」「神様が時々なさるえこひいき」「ヤなことば余生晩年未亡人」「あの世にはいったい何人いるんだろ」「弱いくせネット上では強くなる」「プチ整形したらというがしてるのよ」「内容は画一なのにバラエティー」「ゴーヤ植え窓が暗くて電気つけ」「1年の内閣が言う10年後」「株上げて税上げないで利子上げて」「出生欄ふり仮名なければ読めません」・・・・・・。
とにかく面白い。客観視できる時には乗り越えている。