人生はままならぬものだ。ましてや厳しく激しい魔性の芸能界ではなおのことだ。さらに経験のない若い女性がそこで生き抜き続けることは、仏典に説く「一眼の亀が浮木に遭う」が如き至難さであろう。凋落を感じながらも再起をかける女優、情熱を失いつつも今の仕事に向き合う女性マネージャー、ロケ地で偶然にも再び映画への道へ誘われる元女優。この三人の心象風景が見事に描かれる。
元女優の小学生の娘が、言葉を発せられずにティンホイッスルを吹く。人生の転機と再生、そしてその決断。自己存在の意味と証明。そして言葉と心。自分は何をしたいのか、自分の本心は自分でもわからない。しかし生命は知っている。それが噴き出すには、何かのキッカケがいる。"運と運命""縁と逡巡""有と無と空の世界"のなかで、自己肯定の決断がティンホイッスルの音として跳躍する。
12月14日、日・ASEANの首脳が一堂に会し、日・ASEAN特別首脳会議、特別ディナー(ガラディナー)が開催されました。私も関係閣僚として特別ディナーに出席し、各国首脳などと懇談しました。
特に、8月に訪問し、会談を行ったミャンマーのテイン・セイン大統領、9月に訪問したベトナムのズン首相、今月末に訪問予定のインドネシアのユドヨノ大統領――我が国がASEANとの関係を一層強化していく上でコアとなる重要な3カ国の首脳と懇談できたことは大きな意義がありました。
今年は日本とASEANの交流が開始されて以来、40年目の節目の年に当たります。これを記念し、一年を通じ様々なイベント、取組みが行われました。特別首脳会議はこのフィナーレを飾るイベント。首脳間で、更なる関係強化に向けた重要な合意がなされました。
40周年のテーマは「つながる想い」「つながる未来」。インフラ整備、防災対策、観光――日・ASEANの関係を一層強化するために国土交通省が大きな役割を担います。頑張ります。
12月10日、米国マサチューセッツ州のデヴァル・パトリック知事らと会談しました。マサチューセッツ州は米国建国以来、政治・経済・文化・學術の中心地の一つです。また、最近は、先端技術を用いたモノ造りや新エネルギーの分野で世界の最先端の取り組みをしています。
会談は、リニア、航空、観光の他、知事が特に力を注いでいるIT、クリーンエネルギー産業にまで話題が及ぶ充実したものとなりました。
今年は日・ASEANの交流が開始されて40周年の記念の年です。14日には、日ASEANの首脳が一堂に会し、日・ASEAN特別首脳会議が開催されます。
11日、これに先立ち、日・インドネシアの第4回MPA(ジャカルタ首都圏投資促進特別地域)運営委員会が開催されました。私も岸田外務大臣らとともに出席し、インドネシアのハッタ・ラジャサ経済担当調整大臣等関係閣僚と、ジャカルタ首都圏のインフラ整備について意見交換を行いました。
インドネシアはASEANの約4割の人口、最大の経済規模を誇るASEANの中核国ですが、インフラ整備はまだまだ不十分な状況です。MPA運営委員会は、両国が連携し、ジャカルタ首都圏の鉄道、空港、港湾、道路、下水道等のインフラ整備を加速化する取組です。対象事業は45事業、事業総額は約3.4兆円です。このうち、28事業が国土交通省関係。国土交通省が大きな役割を担います。
会議では、特に整備が急がれる20の事業について、進捗状況を確認の上、事業加速化に向けた方策を両国の関係閣僚間で議論しました。
MPA対象事業は、インドネシアの発展を支える重要事業。我が国にとっても成長戦略の柱であるインフラ輸出を促進していく上で重要です。着実な進展が図れるよう、頑張ります。