7日午前、国土交通省として南海トラフ巨大地震(マグニチュード9)を想定した広域防災訓練を行いました。こうした広域訓練は初めてのもので、対策本部長には私がなり、関東から四国に至る国交省の地方整備局、運輸局、そして静岡、愛知、三重などの6県、さらに自衛隊、警察、消防、海上保安庁のご協力・参加をいただく大規模なものです。大きな被害が想定される中部などではヘリや船舶をも加えた訓練です。
何よりも人命救助優先、被災状況の掌握、報告、連携。「災害は現場」「災害対策は実務」であり、各地方整備局の「現場優先の全権指揮」が重要です。またそれゆえに日頃の訓練・備えが大切です。テレビ会議で続々と現場の映像を確認しながら報告、指示を行いました。知見を集積して大地震に備える決意です。
昨年12月2日の笹子トンネルの天井板落下事故をはじめ、このところ道路や鉄道のトンネル等の天井、壁、非構造部材が落下する事故が相次いでいます。多くの方々が不安に感じていると思います。
高度成長時代に建設されてから30~50年が経過し、構造物の老朽化が急速に進んできます。安全性に対する不安を取り除くため、今こそ、念には念を入れるかたちで安全対策を徹底し、調査・点検、修繕をしっかりと行っていかなければなりません。
1月30日、東京大学の家田仁教授が来られ、「社会資本メンテナンス小委員会緊急提言」をいただきました。家田教授は、「しぶとい都市」をつくるために、今こそ、「メンテナンス政策元年」にしなければならないと強調され、メンテナンスの行い方をはじめとする貴重な提言をしてくださいました。
私はすでに立ち上げた「社会資本の老朽化対策検討会議」で、この実行について、目に見える形で動きを加速したいと決意しています。
しっかり頑張ります。
ボーイング787型機のさまざまな不具合、事故が起き、連日、原因究明や対応に取り組んでいます。何よりも安全第一、そして利用者の方々に安心して搭乗いただけるよう全力をあげる決意です。
16日は、「東京ユビキタス計画・銀座」を視察しました。これはICT(情報通信技術)を活用した歩行者移動支援の意欲的な試みです。東京大学の坂村健教授の案内のもと、東京メトロ銀座駅構内で、災害があった場合の安否情報や、車いすの人にも進行通路の案内などの情報が的確に伝わるように、ICTが使われるシステムを視察できました。また銀座4丁目付近では、一般のスマートフォンを活用した観光案内が外国人の方々にも利用できるきわめて多機能のシステムを体験しました。
現在は銀座、新宿などで試行している段階ですが、防災、観光等々、きわめて有効なもので、地道に推進したいと思っています。