9月20日、衆院第2議員会館でNPO法人「全国いじめ被害者の会」(大沢秀明理事長)からの要請を受けました。陰湿で巧妙、集団的、暴力的な「いじめ」の実態の報告とともに、「いじめを訴えても、学校が真剣にすぐ対応してくれない場合が多い」という切実な訴えでした。
毎日、「いじめ」が報道されます。胸がしめつけられる思いです。文科省は9月11日、全国の小中高校(約3万5千校)などを対象にした「2011年度児童生徒の問題行動調査」を公表。いじめの認知件数は7万231件で依然として高水準にある。また一方で児童生徒の自殺(いじめが原因とは限らない)が、200人で最多となったことを報告しています。しかし、実態はより多く、より深刻だと思います。
「『いじめ』は2学期からひどくなる」――これは最近、ポプラ社から発刊された佳川奈未さんの本。ご本人も息子さんにも何年も続いた地獄のような「いじめ」があったと語っています。
1学期は偵察の時期で、2学期からは特に"いじめ"はひどくなる。「1秒あれば、いじめはできる」「持ち物すべてが、隠され、失くされ、壊され、焼かれる」「着る物もトイレに投げられる」「虫を食べさせられる」「性的辱めを受ける」――笑いながら、面白がってやる気晴らしゲームが、閉鎖された学校空間によって地獄を生み出す。
いじめられている子は、顔、表情、体、態度、服装、食欲の変化など、必ず無言のサインを送っている。それをキャッチしたら、すぐ学校を休ませることだ。学校に相談に行くにもタイミングが重要だし、準備も大切だ――解決に向けて、やるべきこと、やってはいけないことを具体的に佳川さんは示し、子どもを悪夢の毎日から救い出さないといけないと言っています。現在の"いじめ"の実態は昔と違っており、そのことをよく知ることが大切だと思います。
また、「教室の悪魔」や「震える学校」(ポプラ社)を出している山脇由貴子さんは、最近の「いじめ」の実態を抉るとともに、「人間の心には、生まれた瞬間から愛情で満たされなくてはならない器がある」「その愛情の器がカラカラに渇いている」と指摘しています。「いじめ」への教師や家庭の敏感力や、特に学校・教師の対処の仕方・行動力が大切です。
しっかり頑張ります。
山脇さんが2006年に出した「教室の悪魔」(ポプラ社)は衝撃的な本だった。現在の"いじめ"がいかに集団で、対象が入り替わり、残忍で、巧妙に、隠れた所で、ネット等も駆使して行われているか、その核心を突いていた。
本書では"いじめ"の実態を再び抉るとともに、教師自身が、一日百件もの誹謗メール「死ね」「レイプしてやる」などの"いじめ"にあい、噂によって職場を追われる実態にまでふれている。
「信頼される学校」のために、山脇さんは
(1)複数の教員の目で見守る
(2)保護者全員に知らせる
(3)電話ではなく、定期的な保護者会で話し合う
(4)子どもたちには保護者からも伝えてもらう
(5)被害者への質問はしない
(6)アンケートは、活用のルールを子どもに伝えておく
(7)情報は集めても、事実の調査にはこだわらない
(8)さまざまな大人が見守るオープンな学校に
(9)頻繁な保護者会で、連続的なコミュニケーションを生み出す
(10)子ども同士の話し合い
(11)学校内部で解決できない時は、教育委員会や警察への相談をためらわない
――などを示す。
「人間の心には、生まれた瞬間から愛情で満たされなくてはならない器がある」「満たされないと心を苦しめる」「愛情を注ぐことだ」「愛情の器がカラカラに渇いている子どもが、いじめを起こす」と「愛情の器」を満たすことを山脇さんは訴える。
"成功哲学"の著書を次々と出している佳川奈未さんだが、御本人も息子さんにも何年も続いた地獄のような"いじめ"があったと語る。
「1秒あれば、いじめはできる」「持ち物すべてが、隠され、失くされ、壊され、焼かれる」「着る物もトイレに投げられる」「虫、石、泥、釘を食べさせられる給食」「殴られ、金品を要求される」――面白がってやる気晴らしゲームが、閉鎖された学校空間と世間体を優先させて真正面から取り組まない教師たちによって、地獄を生み出す。
「子どもの"無言のサイン"をキャッチする」「キャッチしたら、すぐ学校を休ませる」「学校に相談に行くタイミングと準備」「200%子どもを信じて、愛をもって守り、解決に挑む」――解決に向けて、やるべきこと、やってはいけないことを具体的に佳川さんは示す。
2学期からとくに"いじめ"はひどくなる。子どもを悪夢の毎日から救い出さないといけない。必読の本。
天道是か非か」「戊辰戦争とは何だったのか」「順逆史観」――。
基本資料を読み解いて、史実の歪みを正す。短いエッセイや史論のなかに、知名度の高い人も無名の人も登場させ、新たな角度を示してくれる。
「知られざる名将・長野業正」に始まり、
「柴田勝家は単なる猪武者か」
「浅井長政・痛恨の大錯覚」
「似た者同士・源頼家と武田勝頼」
「真田昌幸の生き残り策(「東西にみごろをわける真田縞」と川柳にはあるが、とうに決まっていたはず)」
「お江与の方という女」
「徳川家光の生母は春日の局か」
「江戸城天守閣と保科正之」
「殿中刀傷事件・豊島明重の場合」
「江戸時代の名裁き三例」
「坂本龍馬が明治を生きる」
「東洋一の用兵家・立見尚文」......。
さらに「邪馬台国論争」
「私の会津史」
「烈婦・山本八重の会津戦争」等々。
人物の真の姿に迫り、明快で、心があり、面白い。
15、16、17日の3連休、スポーツ行事や各地域でお祭りが盛大に行われました。
17日は敬老の日。敬老の日祝賀の会にも参加しましたが、103歳の方をはじめ、多くのお年寄りにお会いしました。
今年は"団塊の世代"が65歳を迎え始めた年で、65歳以上の高齢者が総人口の24%、初めて3000万人を超えました。一方、社会の支え手となる現役世代は、少子化の影響で減少が続いています。
そうした中でも安心して暮らせる高齢社会を築くためにも、年金や医療、介護といった社会保障制度の安定と充実が不可欠です。「介護」は多くの方が特養施設などの待機を余儀なくされているのが現状。施設の拡充や働く職員の待遇改善などに努力をしてきましたが、更なる幅広い支援が大切となります。
高齢社会に向けて、白内障手術の保険適用やバリアフリー化の推進、成年後見制度なども進めてきましたが、元気で長生きできる「幸齢社会」を目指し、更に頑張ります。