東日本大震災の津波――。三陸の大津波は、決して未曾有の出来事ではない。「自然は過去の習慣に忠実である」(寺田寅彦)といっているが、わかっているのに「人は忘れる」。津波に「対抗する」のではなく「備える」「逃げる」ことが重要だ。「自然を征服する」のではなく、「いなす」「すかす」のが先人の知恵だ。
そして「原発」と「想定外」。「基準を守ればいい」「マニュアルを守っているからいい」のではない。「何も考えない」ではなく、日頃から訓練をして想定外のことにも咄嗟にきちんと対応できるようにすることだ。「コンプライアンスが法令遵守と訳されるが、そうではなく、社会の要求に柔軟に対応するというのが本来の意味だ」「日本の組織はマニュアル偏重主義に陥りがちだが、人は"見たくないものは見えない""聞きたくないことは聞こえない"ものだ」――。
「組織事故」「共同体事故」「多重防護の必要性」――「失敗」「事故」について、現場を歩いて何が大切かを示してくれている。
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10月19日、去る16日に台風26号による甚大な被害を受けた伊豆大島の被災現場に行き、被害状況や対応状況の確認と今後の対策について打合せを行いました。
この度の災害でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に対し心からお見舞い申し上げます。
まず、ヘリコプターで上空から土砂崩れ、泥流の発生状況を確認。火山灰土壌の表層が崩落する表層崩壊が起き、それまで川がなかったところに流れていく「河川争奪」という現象が発生したことが確認できました。「まさか山が崩れてくるとは思わなかった」「元々の地形が分からないくらい変わってしまった」というのが地元の方の声でした。
その後、国土交通省から現地に派遣して活動するTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)や海上保安庁から活動状況の報告を受け、打合せをしました。台風27号も発生し、島民の方々は大変不安になっており、今後の二次災害を防ぐことが何より大事です。危険箇所の調査、監視カメラによる24時間監視など、避難を判断するための的確な情報を町に提供するようにしました。
最も大きな被害を受け捜索活動が続く神達地区のほか、崩壊が起きている北部の岡田地区、泉津地区の現場を視察して状況を確認。町役場では川島理史町長と、二次災害の防止など今後の対応の打合せをしました。役場には国土交通省の職員がリエゾンとして常駐。町・都・国の連携の要となっています。
救命・救助・救出、二次災害の防止に全力を挙げていきます。
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10月13日、愛知県小牧市にあるJR東海の小牧研究施設を訪問し、新幹線システムを支える技術開発の状況を視察しました。小牧研究施設は73haの広大な敷地に、多数の実験用の施設と装置を有する総合的な研究施設です。東海道新幹線が走って49年。安全な走行が最も大事ですが、安全性や快適性の向上を図るため、車両の改良、脱線・逸脱防止装置の開発と軌道やトンネル、橋梁の大規模改修工法等の研究が日々行われています。実物大の科学技術実験が、徹底して行われていることを感じました。
その後、三重県鈴鹿市に移動。観光庁を管轄する国土交通大臣として、鈴鹿サーキットで行われたF1日本グランプリの表彰式に参加しました。最高速度が300kmを越える中で繰り広げられるレースは迫力満点。レース終了後には、優勝ドライバーのセバスチャン・ベッテル選手(ドイツ)に優勝トロフィーを授与しました。年間19戦行われるF1シリーズは、トータルで180カ国、5億人以上がテレビ観戦する世界最高峰のモータースポーツイベントです。F1日本グランプリにも、3日間の大会期間中、国内外から約17万人の観客が訪れました。大変盛り上がりました。あの凄まじい音と緊迫感が、何時間たってもズシンと全身に残っています。
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