20110303-book.JPG 「子は怪力・乱神を語らず」(述而篇7-20)――。この難しい社会にどう生き抜くか。君子(教養人)をめざせ。小人(知識人)になるな。知識のみを追 い求める人間ではなく、知性と徳性を併せ持つ人間・君子たれ。加地先生の境地から、生き生きとした生々しい孔子の言葉がよみがえる。

 「温故知 新」――まさに時空を超えて人間や社会の難問にどう立ち向かうか、生き抜くか。「論語」が今の浅薄・喧騒の社会であればこそ普遍性をもって目の前に現われ る。孔子が不条理とも思える社会のなかでもがき、それが例えば冒頭の「学びて時に之を習う。......朋遠方自り来たる有り。亦楽しからず や。......」となる。「伯牛疾有り。......」――窓から手を執って「命なるかな。斯の人にして、斯の疾有り」と二度言って嘆息する。まさに息 づかいまで聞こえてくるようだ。


20110301-book.JPG  現在の世界経済危機は、単なる景気循環の問題ではない。資本主義そのものの大転換、400年に1度の歴史の峠に今さしかかっているという。

  資源価格の高騰から論議は始まる(日本の原油など鉱物性燃料の輸入代金は94年にバレル17ドルで4.9兆円、2008年はバレル99ドルで27.7兆 円)。交易条件が新興国の需要増大、投機マネーの流入等で悪化し、技術革新も及ばず、人件費は削られ、所得は景気がよくなってもふえない。先進国は実物経 済では稼げない。そこで金融に儲け口を見出すようになる。1973年のオイル・ショック、74年を境に世界資本主義の構造転換が始まった。米国をはじめと して金融経済化の道だ。あわせて、たんなる市場経済によるのではない。国家戦略、それに基づく世界のルールづくりがヘゲモニーを得るために行われる。今や その金融空間でつくられたカネ100兆ドル。石油の価格決定権を握るということもからみ、1983年のWTIも、日本のバブルも、強いドルも、イラク戦争 も、基軸通貨をめぐる米欧の戦いも、脱領土の覇権の確立という文脈のなかにある。


 太田あきひろです。

 26、27日の土日、天候に恵まれました。地元とともに、横浜市や金沢市の時局講演会にもかけつけました。統一選勝利に全力です。

 「それにしてもひどい政治ですね。太田さん何とかしてよ」という言葉が挨拶がわりのようです。本当にそうです。

  衆院は予算審議の最終段階――。

  史上最大92.4兆円のバラまき予算、しかも景気回復に注入したものではなく、財政規律もない予算(2年連続で税収を上回る国債発行額)であることは明らかです。あきれるほど情けないのは政府与党自らが、そのことを表明していることです。普天間問題の抑止力をめぐっての鳩山前首相の「方便」発言、子ども手当2万6000円について菅首相の「2万6000円と聞いてびっくりした」発言。そして25日、岡田幹事長のマニフェストをめぐっての「誰が見てもできないことを、いつまでもできると言うのは、まさに国民に対する不正直だ」という驚くべき発言。この「方便」「びっくりした」「誰が見てもできない(マニフェスト)」発言に、びっくりしたのは国民の方です。

  あげくは、そうした"予算が成立しないと国民生活はどうなる"という趣旨の発言を菅首相が、なんと野党に向かってする(先日の党首討論)。それは普通、野党がする発言です。責任は政府与党にあり、ひどい予算そのものにあります。

 「政は正なり(孔子)」であり、民主政治は選挙公約を守ることによって成立する。

  ひどい政治、ひどい予算を正さないと、この国は沈没します。しっかり頑張ります。

 


20110225-book.JPG 躍進を続けるヤマダ電機。なぜあれほどの拡大ができるのか。なぜ安く売りながら利益が上がるのか。消費に限界があると思えるのに、どこまで行けるのか。おそらく想像を絶する難題・苦難があるだろうと思われる。

  その意味で本書は難題突破の悪戦苦闘の歴史でもある。しっかりした理念(「創造と挑戦」「感謝と信頼」など)、POSシステム・自社物流システム・E・ VANシステムの導入などITの徹底活用による商流と物流のイノベーション、さらに地域電気店を巻き込んだコスモス・ベリーズの取り組みや小商圏店舗での 市場創造、医療・教育からオール電化商品への参入、中国進出――。全ての分野にイノベーションがあり、徹底した現場主義に基づいた挑戦の姿勢が貫かれてい る。
 理念は往々にして理念としてまつり上げられがちだが、本当に「創造と挑戦」「感謝と信頼」「企業価値を高め社会に貢献する」が、一直線に貫 かれているがゆえの成長であることがよくわかる。それ以上に、最も重要な社員力が、会長、社長の気迫と愛情で育まれている感がした。統率力は気迫だと思わ ずにいられない。


 太田あきひろです。

 20日の日曜日、長野県上田市に行き、諸会合に出席し、多くの方と懇談をしました。市内での活性化への努力、雇用や年金への切実な声、菅平では「雪は多いし、菅平の雪質はいい。しかし、全体的に若者のスキー人口が減っている」との声や、「レタス中心の高原野菜はおいしい。最近は温暖化を感じる。その土地の温度は高原野菜の生産と密接に関係している」とし、さまざまな工夫をしていること、また農業に希望がもてるように耕作地をふやしたり、品種の改良に取り組んでいること等々――現場の必死の声を聞きました。「野菜を育てることは俺らにとってああ芽が出た。ああ育ってきた。かわいいし、子育てと同じだ」と、一気に話してくれました。話はTPPにも及び、地域から現場から日本を考える――大切な声を聞く懇談ができました。

 

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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