荒川のタイムラインシンポジウム――。4日、東京板橋区で国土交通省荒川下流河川事務所・板橋区主催の「荒川はん濫!要配慮者利用施設の避難を考えるシンポジウム」が開催されました。シンポジウムでは、私が冒頭に挨拶。東京大学大学院情報学環の松尾一郎客員教授(板橋区総合防災アドバイザー)がコーディネーターでのパネルデスカッション等が行われました。水害が頻発するなか、水災害防止対策の充実したシンポジウムとなりました。
このシンポジウムでは「タイムライン」が焦点――。「タイムライン」は、私が国土交通大臣時代の2015年6月に全国に先駆けて「本格的な荒川下流タイムライン」として策定。台風上陸の3日前、1日前、12時間前といった時系列で、地方自治体や交通機関などがとるべき防災行動をまとめておくもの。アメリカでは、2012年10月にハリケーン・サンディがニューヨークを襲った際に事前に地下鉄を止めるなど、被害軽減に大きな効果を発揮しました。
荒川下流の「タイムライン」では地元自治体のほか、鉄道、電力、学校、通信、医療・福祉施設、企業など20機関、37部局もの多数の関係者が参加し、250項目以上にも及ぶ対策が練り上げられています。さらに充実を期するために、このたびのシンポジウムを開催したものです。
現在、全国の直轄河川109水系のほとんどにタイムラインが作られてきていますが、関係機関の協力・充実策が課題となっています。
私は経過を述べるとともに「全国のモデルとなるような荒川タイムラインを作ってもらいたい」と挨拶しました。さらに防災減災対策を進めてまいります。
7月2日、東京・お台場パレットタウンで催されている「世界初のデジタルアートミュージアム」を視察しました。
これは森ビルとチームラボによるもので、施設面積1万平方メートル、施設内は「ボーダレスワールド」「チームラボアスレチック 運動の森」「未来の遊園地」「ランプの森」「EN Tea House」の五つの空間で構成されたもの。
世界初の公開作品を含む約40作品が展示されており、施設内に入ると次々と異次元の世界がデジタルで展開され、各部屋や作品、鑑賞者との境界のない(ボーダレス)アートの世界が広がります。
来場者は各部屋を歩きながら、案内図もない空間のなかで、滝に打たれたり、棚田の稲穂が広がる風景で遊んだり、花園やホタルの世界を体験します。子どもが書いた動物や魚がいきなり動き出したりし、この日もお子さん連れが多く来られて楽しんでおりました。また外国人の方が4割にもなっているとのことで、大盛況でした。
私も世界初のデジタルアートを生で体験しながら、未来の時代を感じてきました。
本書を読んでいるさなかに大阪北部地震が起きた。ついこの間は土木学会が、首都直下地震、南海トラフ地震、三大湾の巨大高潮、三大都市圏の巨大洪水を対象として「南海トラフ地震の20年累計の経済被害は1240兆円」「首都直下地震では731兆円」などという衝撃的な報告書を出した。東日本大震災、熊本地震から今回まで、日本を襲う大地震は確実に増え、活動期にあるようだ。
本書は日本の地底では何が起こっているのか、巨大地震や火山の噴火がどういう構造から起きているのかを、理学的見地から解き明かしている。「いま日本の地底で何が起こっているのか」「日本を襲う地震・噴火のメカニズム」「地底を知ることで見えてくるもの」「地震予知はどこまでできるのか」「地震の国・日本に住む私たちに、いまできること」の5章から成る。
2億5000万年前の超大陸「パンゲア」、海底だったヒマラヤとインドの北上、活断層の可視化、地底探査、海底電位差磁力計、コンピュータ・シミュレーション・・・・・・。きわめて興味深い。
43歳、小国ナスミがガンで亡くなる。ガンは長い闘いであるだけに、人はある意味では強くなり、突き抜ける部分もある。「だからぁ死ぬのも生きるのも、いうほどたいしたことないんだって」――。もともと明るく、真っすぐ。
「ナスミは、好江の話をいつも自分のことのように聞いて、腹の底から怒り、バカみたいに喜んでくれた。腹立たしいことも、時間が経てば、二人は犬がじゃれあうようにそのことで大笑いした」。加藤由香里が上司からひどい仕打ちをしたことを知って2発、顔面に見舞ったりもした。「私がもどれる場所でありたいの。誰かが、私にもどりたいって思ってくれるような、そんな人になりたいの」「清には、ナスミと話したファーストフード店を思い出す。二人が悲しみの真っ只中にいたことを。あれは、悲しいけれど、少し甘酸っぱい時間だった」「あげたり、もらったり、そういうものを繰り返しながら生きてゆくんだ」・・・・・・。
ナスミは一人で死んで逝ったが、家族や友人一人一人には、さまざまな感情が渦巻く。感謝したり、涙したり、微笑ましく思い出したり、今の自分の中にナスミが住んでいることに気付いたり、夜はさざなみのように寄せてくる。
ギリシャ美術から印象派に至るまでの西洋美術の変化には、西欧の歴史、政治・社会、文化、価値観の変遷が投影されている。とくに、信仰や権力者の意図もあって、一定のメッセージを伝える手段でもあっただけに、「読み解く」ことが重要でもある。これまで中野京子さんの一連の「読み解くシリーズ」や原田マハさんの幾つもの小説等を興味深く読んできただけに、本書は掛け足する俯瞰の良さをもつ。
「なぜ、古代の彫像は『裸』だったのか(男性美を追求したギリシャの価値観)」「ローマの大規模建築」「修道院の隆盛によるロマネスク」「巡礼ブーム・都市化とゴシック美術(神と光)」「ルネサンス」「15世紀の北方ルネサンス・ネーデルラント絵画」「16世紀ヴェネツィア絵画の自由と享楽」「カトリックvs.プロテスタントが生み出した新たな宗教美術・バロック絵画(ルーベンス、ベラスケス)」「17世紀オランダ美術の別格レンブラント」「かつての美術後進国フランスに設立された王立絵画彫刻アカデミー(明晰な精神と理性のプッサン芸術とフランス古典主義)」「ルイ14世死去(1715年)から生まれた繊細で華やかなロココ文化(貴族の時代)」「フランス革命と新古典主義の幕開け」「新古典主義と対立したロマン主義」「産業革命・都市の発展のなかで"現実"をそのまま描いたクールベがこじ開けた近代美術の扉」「さらに一層押し開いた近代絵画の父マネ」「文化的後進国イギリスの反撃」「身近な自然や田園風景を描いたバルビゾン派(ルソー、コロー、ミレー)」「印象派の画家とアメリカ」・・・・・。
