13日、4月25日にネパール中部で発生した大地震での被災者救助のため、日本の国際緊急援助隊員として現地に派遣された海上保安官から帰国の報告を受けました。
日本政府は地震発生後、直ちに国際緊急援助隊救助チームの派遣を決定。総勢70名の隊員のうち、海上保安庁からは高い救助能力を持ち、海猿として有名な特殊救難隊を中心とした精鋭14名が参加しました。
救助チームは地震翌日の26日午後にはネパールへ向け、日本を出発。現地での救助活動は、30度を超える暑さのなか、世界遺産の保護や、入り組んだ地形から当初重機が使えず、手作業でのがれきの撤去となるなど厳しいものとなりました。12日には、マグネチュード7.3の大規模な余震が発生するなど、現地は引き続き予断のできない状況が続いています。
12日には67回目の「海上保安の日」祝賀会に参加しました。今年も各国大使館、国会議員など多くの関係者が参加して盛大に開催されました。私は「海上保安庁の役割はますます重要になっている。現場の保安官の士気の高さは頼もしいばかり。体制強化に努めたい」と挨拶しました。
人気お笑いコンビ「ピース」の又吉さんの話題の純文学作品。主人公の「僕」・徳永は熱海の花火大会で、天才肌の先輩芸人・神谷に会い、師弟関係を結ぶ。同世代の芸人が売れていっても、なかなか芽が出ない。
「漫才師である以上・・・・・・あらゆる日常の行動は全て漫才のためにあんねん。だからお前の行動の全ては既に漫才の一部やねん。・・・・・・漫才は、偽りのない純正の人間の姿を晒すもんやねん」・・・・・・。神谷の日常は、それゆえ真っすぐで、ハチャメチャ、破滅的でもある。都会とメディアの喧騒のなかで、笑い、面白さを追い求める二人の日常は、常軌を逸する脱輪状況のまま無常世界を往復し、泣き、笑い、もの悲しさを伴なう時間を刻む。
笑いと逸脱、敗れもする人生、青春の直球・・・・・・。今もこうした世界と若者が残っていることを感じながら読んだ。
久し振りに野坂さんの肉声を聞いた思いだ。戦後70年、あの戦争、20年6月5日に焼け出された野坂さんと妹。「神戸が焼かれ、家族が死んだ6月5日が近づくと憂鬱になる」。飢えと深い闇、「他のことは忘れても、あの深い闇は昨日のことのように、ぼくにのしかかる。戦争をしょうがなかったではどうしても済まされない」・・・・・・。原点、原像はあまりにもくっきりとしている。豊かさとともに、自然は荒廃し、社会は浅薄になっている。いったん突き進み出すと止まらない風潮の日本。惰性で、思考停止の日本。そして、「大人の幼児化が目立つ。若者の老人化も同様」「ぼくらは戦後の歪みを背負っている。67年かけて出来た歪み、またこの数年のうちに生じた歪み、歪みは放置していても治らない」「あのテロ(9・11)は世界を変えたと言われる。・・・・・・国家対国家の場合は、会話が成立する」「(豊かさへの邁進)(使い捨て社会)成長だけを考え、便利さを望み、やっつけ仕事の積み重ねが負の財産として現在を押しひしいでいる」「昔、たまに目にする老人には威厳、風格、貫録のようなものが備わっていたように思う。・・・・・・威厳のあるおじいさんもいなくなった」「戦前、また戦後しばらくは、主に町内のガキ大将がうまく取り成した。さらに弱い者をいじめる行為は男として恥。・・・・・・ガキ大将の育つ環境は、もはや無い(豊かさが生んだ殺風景)」・・・・・・。
若者に、日本に、自ら全力で生きてきた人生観から、痛烈で切れ味鋭い二枚蹴りを決めている。
5月2日からトルコのイスタンブールとアンカラを訪問し、6日朝に帰国しました。
トルコは我が国にとって重要な友好国。第2次安倍内閣以降、安倍総理とエルドアン首相(当時。現大統領)との首脳会談が既に3回行われるなど関係は緊密で、協力が根付いています。
今回の私の訪問の目的は大きく2点――防災連携とインフラ経済協力の強化です。
まず防災連携では、4日にアンカラで「防災協働技術フェア」を開催。私はクルトゥルムシュ副首相、オクタイ災害緊急事態対策庁長官とともに開会挨拶をしました。
トルコと日本は地震国という共通の課題があります。このフェアには約40社の企業、約250名が参加し、日本企業がもつ防災情報システムや耐震技術などをトルコに紹介。両国で防災技術を共有し、さらに第三国に展開していくために重要な機会となりました。
次にインフラ関係では、イスタンブール周辺での大型プロジェクトの視察と、今後のインフラ整備における協力強化で働きかけを行いました。
イスタンブールはアジアとヨーロッパにまたがる大都市。その地理的重要性から、東ローマ帝国、オスマン・トルコ帝国の都として長きにわたり栄えてきました。アジアとヨーロッパの境界であるボスポラス海峡では、一昨年10月29日に海峡横断鉄道が開通。これは、陸側はシールド工法、海底は水深60mでの沈埋工法というトンネルの難工事を、日本の建設企業が見事に完成させたものです。今回の訪問では、工事内容を紹介する模型の除幕式を行ったほか、鉄道の運転席に乗って海峡を横断。トルコ側から改めて日本のトンネル技術の高さに対する称賛と感謝が示されました。
また、マルマラ海のイズミットでは長さ約2700mもの吊橋を日本企業が建設中。現場では高さ250mの主塔が立ち上がり、工事が着々と進められています。「日本企業の高い技術力を世界に示したい」――現場の強い意気込みを感じました。さらにダーダネルス海峡では、長さ約3600m、中央径間では世界最長となる吊橋も計画されています。この橋の建設でも日本企業が協力できるよう、4日にはクルトゥルムシュ副首相、ビルギン運輸海事通信大臣と相次いで会談し、働きかけを行いました。
トルコとの間で防災連携とインフラ整備について協力を強化し、両国の関係を一層深めていくために有意義な訪問となりました。
