政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.210 都市型水害への万全な対策を/排水追い付かず道路が冠水

2026年10月 5日

荒川視察①.jpgこの8、9月、全国各地で大雨による水害が相次いだ。9月21日、台風25号に関連する豪雨が千葉県・神奈川県等を襲い、土砂崩れも多発、死者15名という大被害をもたらした。従来、大雨・洪水といえば台風だったが、最近は台風だけでなく、前線や線状降水帯による豪雨水害、浸水、冠水被害が起きている。千葉市では8月13日夜、なんと1時間115ミリ、14日までの24時間で367ミリという観測史上最大の雨量を記録、冠水した道路やアンダーパスで車に閉じ込められるなど千葉県内で13人の死者が出た。その後、石川県、富山県、そして福井県や福島県、名古屋市、そして再び東京・千葉・神奈川などの首都圏で水害が発生し、被害が続出した。線状降水帯が頻発しているなか、都市型水害に対して、国も各県市も従来と異なる次元の対策を行わなければならない。

都市型水害にどう備えるか――。今夏の豪雨は、川があふれる「外水氾濫」だけでなく、下水道や水路の排水能力を超えた雨水が地表にあふれる「内水氾濫」だ。わが国の下水道は一般的に50ミリ程度の雨を排水できるよう整備されてきた。しかし近年、雨の降り方は明らかに変わり、激甚化、集中化、広域化している。気象庁によれば「1時間降水量50ミリ以上」の発生回数について、最近10年間(2016~2025年)は年平均約340回を記録している。統計開始初期の10年間(1976~1985年)の年平均約226回と比べて約1.5倍、80ミリ以上は約1.8倍、100ミリ以上は、約2.0倍の増加となっている。1時間50ミリの雨は、雨が滝のように降り、車の運転が危険になるほどの雨、100ミリの雨は道路が河川のようになり、恐怖を感じるような雨といわれる。

温暖化に伴い、海水温が上がり、大気中に含まれる水蒸気が増えることで、極端な大雨、線状降水帯が発生しやすくなっている。人口や資産が集中している都市部は、コンクリートやアスファルトで覆われており、大雨時には一気に雨水が下水管に流入して排水が追い付かず、道路の冠水や地下街や地下駐車場への浸水、交通機関の運休や遅延等の都市型水害の危険性が増していく。明らかにその危険性のステージは変わっている。

どう対策を施すか――。まずはハード・ソフト両面で対策を強化することだ。全国にある109水系の一級河川などについては、国交省は2020年から「流域治水」を打ち出し流域治水プロジェクトを策定している。河川を流域全体で捉えるというのは河川工学の鉄則だ。堤防を高くして河川を強引に抑え込むのではなく、河川を「なだめる」「いなす」という考えの下に、「堤防を整備する」「川底を掘る」「川幅を広げる」「放水路をつくる」「ダム、調節池、遊水地をつくる」を流域全体で組み合わせて整備する。加えて、防災・減災のまちづくり、流域からの流出抑制、避難体制など、流域のあらゆる関係自治体・各組織が連携をとって総合的な対策を実施する。各自治体におけるハザードマップ、タイムライン、マイタイムラインの運用など、ハード・ソフト一体で多層的に進めるものだ。更なる推進・強化が不可欠だ。

荒川視察②.jpg 荒川視察③.jpg

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