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時間とはなんだろう  松浦壮著  講談社

2026年8月10日

1786336825440.jpg「最新物理学で探る『時』の正体」が副題。「21世紀を迎えた今、最先端の物理学は、人類史上初めて、時間の真の正体を捉えつつあるという確かな興奮の中にいます」「この本では、これまで人類が知り得た『時間』の本質を、ものの動きの理解、すなわち、運動法則の理解の中に求めながら、時間観の変遷を追体験していこうと思う」と言う。

「時間という概念そのものが物体の運動を説明するために設けられた仮説」――。「古典的時間観――ガリレオとニュートンが生み出したもの(等速直線運動の物体、慣性の法則、力と質量と加速度)」「時間の方向を決めるもの――『時間の矢』の問題(整った状態からバラバラのカオスへ、時間の方向はエントロピー増大の方向)」「光が導く新しい時間観の夜明け――特殊相対性理論(光速度不変の原理、光速は等速直線運動をするすべての人にとって共通である。絶対時間から相対時間へ、時間の遅れが示す時間と空間の一体性<時空>)・・・・・・

「揺れ動く時空と重力の正体――一般相対性理論(観測者がどんな運動をしていようとその人が見る世界の法則は変わらない。重力の原因は時空の歪みにある。物体が時空を曲げて『重力場』を形成することで、重力が発生する)」「時空を満たす『場』の働き――マクスウェルの理論と量子としての光(電流、及び、電場の時間変化は磁場の渦を生み出す=アンペール・マクスウェルの法則。アインシュタインの光量子仮説:光は波であると同時に粒子の集まりでもあり光を構成する粒子の運動エネルギーは、その光を波として見たときの振動数に比例する。光は量子である)・・・・・・

「ミクロ世界の力と物質――すべては、量子場でできている(光は電磁場の振動、光の出所は電子でエネルギーの運び役。電子もまた量子。物質も、光も力もこの世のあらゆる存在が波と粒子の二重性の特性を持つ量子からできている)・・・・・・。そして「私たちが暮らしている時空は時間と空間の4次元に広がる空っぽの器などではなく、その一点一点たくさんの内部構造(内部空間)である量子場を備え、素粒子はその振動です。物質や力は(もちろん私たち自身も)時空そのものが持つ構造の発現なのです」「素粒子は場の振動で、粒子だと思っていたものは、場のハーモニーに由来する飛び飛びの構造が発現したものだったのです」と解説している。

「量子重力という名の大統一。時間とはなんだろう?(時間をその内に含む『時空』はそれ自体が揺れ動く動的な存在であると同時に、その各点各点に複数の内部空間としての『場』を備え、私たちの目には、場の量子振動が素粒子として、そして、場の共振が素粒子間に働く力として映るというわけだ」「宇宙開闢の瞬間には、時間でも空間でも量子場でもない何かだったものが、その進化の過程で役割が固定され、現在の時空や量子場が出来上がったのだろう」「時間は空間・物質・力を含む巨大な構造の一部であるということだ」と解説する。さらに「弦理論というアプローチ(世界の基本が粒子ではなく、長さを持った『弦』とする)」「時間・空間・物質・力のDNAを求めて」を語る。

「時空や量子場を含む巨大な構造の一部分」という時間の姿を、「最新物理学で探る『時』の正体」として解説する。 

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