1日、インドのモディ首相と会談しました。インドは人口12億を擁する大国。政治的にも経済的にも大変重要な親日国です。
今回の安倍首相とモディ首相との首脳会談でも、インフラ整備が極めて重要な柱となっています。この日の会談では、私がインフラ、交通、観光、防災、海上保安などを担当するだけに、インフラ整備での協力関係の強化を目指してのものとなりました。モディ首相からは、高速鉄道、地下鉄や貨物鉄道の整備、道路ネットワークの整備、港湾整備や沿岸地域から内陸部へのアクセスの改善、国際空港の整備などに強い意欲が示され、日本のさらなる協力を求められました。
また、観光の双方向の交流拡大についても、突っ込んだ議論を行い、連携を強化していくことで一致しました。そのほか、海上保安分野や防災分野の連携についても、意見交換を行いました。
2国間の関係強化に向け、今後につながる意義のある会談となりました。
9月1日、防災の日。7時10分にM7.3の首都直下地震が発生したという想定で、首相官邸に総理以下全閣僚が参集して緊急対策本部会議の訓練を行いました。その後9時10分より、国交省の防災センターで全局長が集まる会議を開催。私から政府の訓練の状況を報告し、さらに今は訓練というより広島や礼文島で起こった災害の復旧が重要との観点から、第4回非常災害対策本部を行いました。広島の中国地方整備局と運輸局、北海道開発局とTV会議を行い、土砂撤去や生活再建に向けての取り組み、2次災害防止等について打ち合わせをしました。
昨日は朝9時から、防災・減災をテーマとしたNHKの日曜討論に出演。土砂災害防止法の改正やハード、ソフトの対策について専門家と議論しました。終了後直ちに地元に駆けつけ、滝野川、田端、王子、神谷などの町会連合会や町会の防災訓練に参加しました。例年よりさらに緊迫感のある工夫された訓練になっていました。
異常な豪雨災害が頻発する中、住民の命を守るために全力を挙げます。
29日、モロッコのラバハ設備・運輸・ロジスティクス大臣と会談しました。モロッコはアフリカとヨーロッパとの結節点に位置し、地勢的にも歴史的にも重要な国です。
モロッコでは、高速道路の延伸、大規模港湾の新設などインフラプロジェクトが目白押しです。会談では、アトラス山脈を横断するトンネルの建設など、高度な土木技術が必要なものも多く、技術やノウハウの提供、人材育成など日本の支援や協力に強い期待が示されました。
また、会談には、モロッコ企業連合・交通連盟会長など、民間関係者も参加。モロッコがアフリカ・ヨーロッパ進出のハブ(拠点)として最適であることを強くピーアールし、日本企業の進出や連携を強く求めました。
今後の2国間の連携・協力強化について、忌憚のない意見交換となり、重要な第一歩を踏み出すことができたと思います。
25日、横浜で第5回日中韓物流大臣会合を開催しました。日中韓物流大臣会合は、2006年以来、2年に一度、3か国の持ち回りで開催されています。日中韓3か国は、GDPの合計や貿易総額が世界全体の1/5を占めるなど世界経済のなかでの重要性を増しており、経済活動を支える物流分野での連携をいっそう強化する必要があります。
今回の会議では私が議長を務め、韓国からは李柱栄(イ・ジュヨン)海洋水産部長官、中国からは周海涛(ジョウ・ハイトウ)交通運輸部総工程師が代表として出席しました。
会議のテーマは「シームレス物流システムの実現」「環境にやさしい物流の構築」「安全かつ効率的な物流の両立」の3つです。このテーマの具体化として、①シャーシの相互通行のパイロット事業の拡大②標準化された物流機材(パレット)の普及促進③物流情報ネットワークシステム(ニールネット)の対象港湾の拡大④北極海航路開拓に係る協調の枠組み(情報共有)の構築⑤海上輸送の安全の確保に関する協力⑥大気汚染物質の削減に向けた協力――などについて合意し、共同声明(横浜宣言)として発表しました。日中韓の連携がいっそう強化されることになります。
また、会議終了後、李柱栄海洋水産部長官と2国間会談を行いました。会談では、クルーズ船の振興、内航船舶の安全対策などについて詰めた議論を行い、連携を強化していくことで合意しました。2国間の物流分野の連携強化だけでなく、全般的な関係改善に向け、意義のある会談ができました。
会議だけでなく、フォーラム、レセプションまで全力で支援していただいた林文子市長をはじめとする横浜市の皆様に心から感謝します。
8月21日、集中豪雨により甚大な被害を受けた広島市の土砂災害現場に行きました。今は何より救命・救助が大事。国交省では全国からリエゾン(災害対策現地情報連絡員)やTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)を派遣して全力を挙げて取り組んでいます。
まずヘリコプターで上空から被害の全体像を確認。山の斜面があちこちで崩れて沢を土石流が流れ下り、住宅地を襲っていました。
そしてその後、安佐南区八木地区と安佐北区可部東地区の現場に入りました。依然として坂道を水が流れ、山からの石や土が積もった中で懸命の救助活動や土砂の除去が続けられています。
想像を絶する異常な雨が各地を襲う現状にしっかり手を打たなければなりません。そして被害を受けた方々が1日でも早く安心して生活できるよう、さまざまな対策が必要です。今後の対応について地方整備局や湯崎英彦知事と打ち合わせをしました。
救命・救助、そして被災地の復旧のために全力で取り組みます。